プロジェクト開始*まず、やりますっ!!

2015年3月9日

日本で今、ココナツオイルが流行っていてね~、ココナツオイルの見本送るんで、なんか考えてやってみたら~~♪」というメッセージが、暑い暑いカンボジアに届きました。

カンボジアやミャンマーの田舎で何か自立につながる仕事創りを考えていたので、それならもしかするとできるのでは?!

ココヤシはあちこちあるし、良い物ができれば、土産物ぐらい作れるかな…。目指すは、ミャンマーの農村部で生産、ですが、まずは色々研究してみなければ…。

そういう時は、このDACC(カンボジア・ダイレクトアクション・センター)拠点は役立ちます。なんでもまずはやります!!

地元のフレッシュなココナツ!
そこで、ココナツプロジェクト♪開始!

早速日本で凄い!と言われているココナツオイルをサイトをあちこち検索して研究。そして地元の市場を調査。







DACCにスクーターを寄付して頂く前は、ほぼ毎日お願いしていたトゥクトゥク(荷台のついたバイクタクシー)のお兄ちゃん達。このところは、我々も自力で行動するようになり、日本から訪問者が来る際のお迎えや、実習ファームに行く時ぐらいしかお願いするお仕事がなくなったトゥクトゥクのお兄ちゃん達ですが、重い荷物の移動や、実習ファーム炎天下での作業にも、知らない間に手伝いに来てくれます。

今となってはDACCの心強い地元サポートメンバーです。「まずはオイルを作る道具や材料を見つけよう!」と、町の市場へ…。トゥクトゥク兄ちゃんのスムスさんが、市場調査にも喜んで同行してくれています。すると、実は自分も雨季はお客さんがなく収入がないから、石けんを作ろうと思って昨日作り方を調べていたということ。

ならば一緒にやりながら、地元の皆さんの仕事創出、そして地元の皆さんへ良質の油や石けんを使ってもらえる計画を立ててみましょう、という話になりました。

インドネシアやフィリピン、はたまた西洋先進国の家庭で作っているオイルづくりをいくつかYouTubeで一緒に勉強。早速やってみることに。


市場にいけば、ココナツオイル作成に必要な道具、材料がいろいろ揃いました。ココナツの殻を割ると中からフレッシュなジュースが溢れだします。そして、秘密兵器のマシーン(モーターに、金たわしと洗面器がくっつけてあるように見えますが…)で新鮮ココナツの果肉を削り出します。

ミャンマーの研修生(19歳)とウィンさん、スムスさんの男子3名、どんどん作業を進めます。

3人とも、南国生まれ、ココナツには親しみはあるものの、実際にオイルづくりをするのは初めてのようでした。それでも、彼らにとっては子どものころから馴染みのある身近な材料ですから、ここは自信をもって、ああだ、こうだと自信満々にやってます。

日本人メンバーはサポート役。殻に残った果肉をスプーンでゴリゴリ、もったいない精神だけは譲れません。


…ところが、大活躍のはずだったマシーンのモーターから煙が立ち上がり、臭いにおいがしはじめて中断。
ココナツ3つ削っただけなのにー。あたりも暗くなり始めているので、ここでひとまず削れただけのココナツの果肉でココナツミルクを絞ってみることにしました。


日本では、体中に塗ったり、口をゆすいだり、バターにして食べたりというココナツオイルづくり…なのですが、素手で地べたで作業…。今回はまず初めての試みということで失礼します。


実験第1号です。
はてさて、ほんとにココナツバージンオイルはできるのでしょうか。






実験2日目

2015年3月9日

機械が壊れてしまったところで、残りのココナツは、市場のココナツミルク屋さんで絞ってもらえばよいのでは?と、スムスさんが翌朝市場に行ってくれました。

2日目、朝から集合。白い袋がココナツミルクです。手作業で清潔な水を使うことになりますが、市場には圧縮絞りの機械があるため、水は使われてません。こちらはこのまま分離させてみることにしました。

市場のココナツミルクの白さ(写真左)に比べて手絞りは茶色いですが…、これは、けちけち日本人のせいでココナツの皮の部分も一緒に削ったことが大きな理由だと思います。

マシーンを修理に出しに行くと、日本テクノロジー??というモーターの機械があったそうで。少々高めですが、スイッチもついていて多少は丈夫そう。

新しいマシーンで引き続きココナツを削ります。ここでは、衛生管理は全く無視し、とにかく本当にオイルができるのか、の実験段階です。


一夜あけると、表面に少しオイルが現れてきました!!⇒


ココナツミルクの絞り方も寝かせ方も、様々な方法があるようです。ここでも色々やってみましたが、オイルが上にうっすらたまっていくものもあれば、発酵したミルクの下に層になってオイルができるものもあり…何がどう作用しこのようになるのか、まだまだ研究が必要です。


湯を使い、保温発酵させている工場もあることから、室温を上げてみるとオイルがどんどん増えていきます。

分離したオイルは、こんなに透明!!!
驚くほどきれいです。また、ここまでの作業工程で臭いは全くしませんでしたが、発酵するとココナツの甘い匂いがしています。
沈殿物(ガム)が少々汚くみえますが、これは濾して破棄します。




ここからは、消毒した道具とエタノールで手指を消毒し、手袋やマスクを着用して丁寧にすくいだします。
あるものを活用するしか方法がなく、フィルター装置をペットボトル2段重ねで手作りしました。脱脂綿や紙フィルターろ過すると、ますます透明なオイルになっていきます。





拠点中にあったボトルをかきあつめて、詰めたオイルがこれです!!!美しい!

ほんのり甘く優しい香りがします。肌につけてみると、初めはギトギト、ぬるぬるとして普通の油と変わらないなと思いきや、あれよという間にサラサラと肌に浸透していくではありませんか!

これが日本の皆さんが求められる理由なのかもしれません。フィリピンでは、国をあげての産業として、マニュアルを公開しているようですが、そのままではうまくいかないようです。気候やココナツの実、またやり方も異なるのかもしれません。

オイルにならなかった絞り汁の残り(ガム)は、炭火で加熱してみました。加熱を始めると、どんどんオイルが出てきました。あれほど慎重に抽出したオイルでしたが、火を加えるといとも簡単にオイルができます。残りかすからもまだ採れます。
これが過熱と非加熱の差なんですね。

明日からも引き続き、オイル作りの実験を続け、一番品質も安定もよいオイルの作り方を探っていきたいと思います。

実験は続く…

2015年3月10日

第1回目のオイルはひとまずは成功らしいけれど、今一つ作り方が安定しない。感覚をつかむためにも引き続き作成を続けます。ココナツもなるべく新鮮なものを準備しても、しょせん人から買わなければならず、全く同じココナツを栽培することも難しい。

発酵している様子をみると、やはり毎回状態をみながら作っていくのがよさそうです。「発酵」といえば、環境浄化液で数年来続けて作成と活用を繰り返しているマイエンザを思い出しますが、そう思えば身近なものとして考えられます。

今回のココナツは、昨日、男子3名が出かけたファームの近くの村から入手した、より新鮮なもの。また、まとめ買いをして、交渉して、市場より安く手に入っています。

しかし、その分、外の殻からナタで切れ目をいれながらむいていかなければいけません。これがなかなか力のいる仕事で、真似て見るものの、うまくいかず、ここは男子若者2名に任せるしかないようです。
外の皮の中
さらに毛を取り除く
この皮というか殻というか、この繊維がタワシの元なのです。そう、タワシ…!!作れるかも!!とひらめいたものの、その工程を調べて見ると、ココナツオイル以上にものすごい労力のいる仕事と分かり、おののき、オイルに専念することに…。





外の皮をむき、さらにココナツにまつわりついている剛毛の繊維を丁寧にはがします。
YouTubeでみた工場の作業では、毛むくじゃらのまま、パカーンと割ってガリガリと削ってますが、今回は、ウィンさんが、第1回目のオイルで経験した茶色いココナツミルクにならないように、丁寧に仕事を進めていきたいとのこと。


からをむき終え、真っ白の果肉をマシーンで掻き出し、ミルクを絞れたのは、夜中の11時。それでも笑顔で元気な若者。




ココナツの残骸…。いや、これも、きれいにすれば、しゃもじや器や、いろいろ加工できるものになります。
ココナツは、南国では余すことなく使える神様の恵みと言われていますが、まさにその通りですね。


ミルクを絞った後の粕は、ココナツファイバーとして繊維たっぷりのダイエット食品にもなるとか。

DACCでは、奉仕滞在の妻子さまが、毎日あの手この手で料理に活用。お菓子にしたり、コロッケしたり…。
乾燥させてココナツファイバーとして皆さんにも食べて頂きたいと思ってます!




ちなみにこちらは、昨日抽出できた非加熱バージンオイル。相変わらず透明なまま美しいオイルです。右側は、冷蔵庫に入れてみた様子。白く固まってます。

今日は、このオイルを唇に塗って実験。もともと、口紅はおろか、どんなリップクリームをつけても荒れてしまう肌の持ち主の自分で人体実験。特に、ココナツ系のハワイのお土産とかで頂いたバームをつけ、大変なことになったトラウマ(?!)のある私が、実験にはちょうどよかろう。⇒⇒⇒ 朝つけて、夜の今まで異常なし。それ以上になんだかしっとり、久しぶりに味わう?うるおい感は、自分達で作ったオイルへの愛着からでしょうか…。

昨夜から熟成させた、水を加えず市場の圧搾機で絞ったココナツミルクの状態。
油の量が格段に増え、透明でキラキラと美しいオイルができてます!!








こちらは、今日1日、朝から夜中まで頑張ったココナツミルクの様子です。
これは明後日ぐらいまで発酵させてみましょう。

第3号できあがり

2015年3月12日

作業工程を少し改良し、30個あまりの小ぶりで肉厚の新鮮ココナツからのオイルができました。

今回は、前回よりも少し丁寧に作ってみただけあって、量的にもしっかりできているようです。この一番上の層がバージンオイル。

更に今回は工夫を重ね、フィルターも3段階、綿や紙のフィルターを何重にも重ねたものでゆっくり濾していきました。
このオイルをたまじゃくしで丁寧に少しずつ掬い取っていくのも結構根気のいる仕事。


こんなに透明でキラキラのオイルができました。ココナツ30個で約 1.1ℓのバージンオイルです。ココナツを割り、削る作業だけでも時間と体力を要するため、ため息がでそうですが、仕上がりは上々。





ココナッツ探しへGO!

2015年3月12日

実験を継続するためにも、ココナツの実が必要です。思った以上に大量の実が必要のようなので、材料を求めて近隣や町に出かけてみました。
カンボジアでもあちこちに青くて大きなココナッツにストローを差し込んだ状態で売られているのは見かけますが、なかなか茶色く熟れた実は見つかりません。

ジュース用のココナッツは若いココナッツで中の実もやわらかく、ココナッツオイルには適さないとの情報から、オイルの原料となるミルクがたっぷりとれる肉厚のココナッツを探すことになりました。

まずは、シェムリアップ市内で一番大きな地元の人も通う市場。よく通う市場ですが、これまでココナッツを気にしてみたことがなかったので、広い市場内のどこに売っているのやら。。
しかも市場への道では、電気工事と道路工事が同時に行われていて大渋滞。
バイクも抜け道がありません。



数日、シェムリアップ市内をリサーチしながら情報収集や備品購入に駆け回っています。

市場で、ココナッツを削る笑顔がかわいい女の子を発見。
働きもののお父さんと感じのいいお母さん、明るい娘さんの3人で家族でココナッツ工房を営まれていました。



後ろにはココナッツミルクを作る巨大な圧搾機がありました!
聞いてみるとこの圧搾機はタイ製で2000ドルもするそうです。
(店主)ココナッツ割りを見せてくれる
我々の事情を伝えて、なんとかココナッツのみ譲ってもらえました。
1個3000リエル。市場内を探し回りましたが、だいたいそれがシェムリアップ市内の相場のようです。

状態のよいココナツを譲ってくれました。
村で直接買えば、農村部の方たちの収入につながることも考えられるため、次回は実習ファーム周辺でココナッツ探してみることにします。


ひたすら皮ムキムキ

2015年3月14日

男子2名コンビはというと…、実習ファーム近隣の民家から譲ってもらったココナッツの実をひたすら皮を外して、マシーンで削る作業を行っています。

ココナッツマシーン1台は、初日に故障し修理中。すぐにもう1台購入。そして、さらに2台新しくマシーンを購入しました。(ミャンマーに2台持参予定)

機械の扱いにも慣れ、二人黙々削っていきます。
暑い外でのひたすら皮むき&削り作業は、体力と根気のいる作業です。
電気があるのでかなり早いですが、これを電気がないところでは、全部手で削っていると思うと、かなり気の遠くなるような作業です。
30個皮をむいたら、こんなに…
こうしてみると、つくづく天然の恵みのすごさ、そこから人の手で作られる油はほんとうに希少なんだな、と思います。

ココナッツ30個分

ここの実験では、1回につき30個のココナッツを材料にすることに決め、それでも終日かけてココナツを割り削る作業にかかります。

ここからミルクを絞りだします。実験4回目ですので、おおよその流れもわかってきて、作業もスムーズ。
ここでよく撹拌することで、ミルクから油がたくさん取れるようです。

加える水の分量にもよりますが、今回は、大きなタッパー1個半のミルクができました。そして油が分離するのを待ちます。



7号仕込み

2015年3月19日

さらしで1回濾しただけのオイル。
ここからさらに濾過するのですが、
すでにかなり透明度が高い。
5号・6号と着々とオイル研究が進んでいます。

6号は熟成期間を2日間置いてみたところ、分離がくっきりして透明の油がとりやすく、香りも上々。

今後は分離させる時間、ドライ工程の時間を、温度の調整と組み合わせて研究してみることにします。

本日仕込みをしたココナツ(7号)
さて、今日は、仕込みをするココナッツの在庫が切れてしまったので、地元の市場からココナッツ50個を調達。
今回は、これまでとは違う市場でココナッツをGET。割ってみると、なかなか肉厚でいいココナツでした。

25個分絞るとちょうどバケツ1杯分となり、半日で作業も進めやすい量で、容器の大きさ、ココナツの分量、水の分量により油の取りやすさも異なることも分かってきました。
本日仕込んだ7号

















製法ノート作成

2015年3月26日

プロジェクトを開始し、実験を続けて2週間。第8号(実験8回目)までが完成しています。
徐々に調子を把握しつつありますが、同じココナツでも大きさも質も二つと同じものはなく、また気候も気温も変わりつつあるこの季節…、その影響を受ける生活環境下での実験です。

上記写真は、先日一時帰国の際、非加熱バージンオイルとココナツハニーバームを持ち帰り、日本でモニター参加の皆さん用に小分けにしたものです。容器がきれいで日本でパッケージすると見栄えもいいですね♪皆さん、喜んでくださいました。

更に良いものを安定して作れる方法を確立させ、村の仕事として作っていけることを目標に、作り方はもちろんのことですが、道具や作業場の環境を整えることも並行して改善を続けています。

ここでしっかり実験と実践を繰り返し、衛生や品質の管理までをきっちり踏まえた上で、何もない村でも同じようにできるようにするために必要なことは何か、を考えながら計画しなければいけません。

屋外の作業場の屋根を作ったり作業台を整えたりして、ここを村にみたててシミュレーション。皮むきからココナツミルク抽出までのプロセスの場を整えています。また、オイル抽出からろ過、完成品の保存、管理までは室内で行いますので、そのための棚や机などもあるものを工夫しながら設置。まだまだ改良は続けます。

今日はフィルターろ過と保存パック充填を清潔に効率的に行えるための装置を作成しました。現地で手に入れられる即席のもので必死に考えた傑作品です!

左は、筒形タッパーを2段重ねにし、ロートも2段でろ過させるための装置?です。
これまでは、ペットボトルを切って重ねたりしてましたが、やはり衛生面も強度も気になりっぱなしです。



簡素に見えますが、数時間かけてあの手この手であるものを工夫して作成。手芸用に持ってきていた半田ごてを使いプラスチックを切ったり貼ったり。。。

そして、右の椅子ですが…、新品のプラスチック椅子を使って、見づらいですが、実はこれは出来上がったオイルを密封パックに充填するための道具です。
椅子の真ん中に丸い穴をあけ、そこに専用ロートが差し込んであり、パッケージとなる注ぎ口に固定できるように工夫したものです。

さて、明日はこれらを使い、写真撮影をして製造マニュアル作りを進めたいと思います!

ココナツとオイル製法

2015年3月26日

ココナツオイルは、ネットで検索すれば効能や効果、製造過程もいろいろ出てきます。何にどうよいということは、体感してみるのが一番だとは思います。

我々のミッションとしては、よりよい作り方や衛生管理を研究し、村の仕事創出の応援につながる方法を考えていくことです。また、巷にあふれる様々な情報、そして商品PRの言葉表現なども一つ一つ理解していきたいと思います。

また、素晴らしい効果のあるオイルですが、それによって東南アジアからココナツの実がなくなったり、高騰して地元の人たちが買えなくなる、ということが無いようにしたいものです。はるか遠くの日本でその恵みを味わえるまでのプロセスを知ったうえで有難く使わせて頂けたらいいなと思っています。

ココナッツは、東南アジアのような常夏の国では、余すことなくすべてが人間に奉仕してくれる恵みの木。

高く伸びた幹は南の国の象徴的なイメージを醸し出し、空高く伸びていく様は人々に力強さを与えてくれます。

その昔、村人はその高さを誇り、競うようにより高くココナツを育てるようなこともしたそうですよ。今でもタワーやビルの高さを競っていることを思えば、人はどこでもどの時代でも同じような望みはあるのでしょうね。

そして、今もココナツは人が木に登って手で取る作業が中心に行われていると思いますが(自社工場や農園を持っているような大規模産業の場合は知りませんが)、それはそれは命がけだそうです。今プロジェクトに関わっているW君は、小さいころ目の前で人が落ちて亡くなった事を経験しており、大変な仕事であるということ。自分も登って今飲む分ぐらいは採るけれど、何個も1日中とる仕事は専門の人がするそうです。

ココナツは、暑い国において日陰を与えてくれることがまず一番有りがたい。そして、実はジュースやミルク、そしてそこからオイルやバターが作れます。幹からはシロップが採れ、シュガーも作れますし、葉っぱ、樹皮、殻…そのすべてが人々の生活に役立ってくれます。繊維からタワシやほうき、マットやベッドまで作られていますし、田舎では、家の屋根や壁に葉っぱが使われていますね。硬い殻からは器やスプーン、ボタンなどが作られています。

現在実施中のオイルづくりは、ここで我々が可能な方法を探り、独自に改良しながら見出したものでしたが、これは、ココナツの木からとった実をすぐに絞ってココナツミルクを抽出し、発酵分離させるという伝統的な製法と同じだったようで、一番ココナツバージンオイルの良さが活きている作り方、ということが判りました。

ココナツオイルの良さは、普通の油と異なり、熱に強く酸化しにくいという特徴がありますが、その良さを十二分に残すのが伝統的なコナツバージンオイル製法なのだそうです。

そして本来の栄養分と香りを残し、余分な成分が含まれないためにも、薬品を加えて処理する精製をする方法でなく、また加熱して成分を壊してしまうのでもなく、非加熱で圧搾するので、成分が破壊されにくくよいオイルができるという事だそうです。


ココナツからミルクを絞りだし、そのまま火にかければ簡単に油が沢山とれます。その油は甘い独特の香りがします。それはどうやら今日本で人気のオイルとは異なるようですね。加熱により成分が変化し酸化もしやすいトランス酸の油のようです。






<非加熱で油を抽出する方法>には、発酵分離法と遠心分離法という方法があるそうで、我々のプロジェクトは前者の発酵させて油を分離させる方法です。

温度管理を行って発酵させたものは、発酵臭がよい匂いで、泡もブクブクと活発ですね。
元々ココナツには酵素が含まれていることから、このように発酵し、オイルが抽出されるようです。この様子をみるだけでも体に良いということが分かる気がします。ココナツに自然に備わった命の力により酸化安定性が高く、長期保存を可能にしているということです。

もう一つの非加熱(低温)で油を取る方法には、遠心分離法があるそうです。これは、機械投資ができる基盤がある設備の整った工場で利用されていると思います。機械投資にお金をかけられるぐらい安く効率よく作れるということなのでしょうか。遠心分離機によりミルク分と油分を分離させるということですが、分離させるミルクの側に栄養素が残りやすく香りも控えめのものになるということです。

料理に日常で使う油などにはよいかもしれませんね。また、遠心分離法に「非加熱」ではなく「低温」と表現がされているものがあるので、機械で抽出する工程の中で何等かの温度を加えているのかもしれません。発酵分離法でも、時間をかけて発酵させるため、気温だけに頼れず温度を上げて一定に保たなければ油は取れません。

またこうした工場製品にはオーガニック認定のものがあります。オーガニックと言えば、その認定基準は細かい規定があり、工場の設備なども含めての審査を受けますし、認定を受けるために資金も必要です。遠い国でだれがどのように作っているかもわからない消費者にとっての安心材料なのでしょう。

しかし、もしそれが無農薬とか、有機栽培、ということでしたら、ちょっと変だと思ってみてください。南の国ではココナツはそもそも農薬を使ったり肥料をやらなくても育ちます。また、あんな高いココナツに農薬を振りまくなら、ヘリから散布でしょうか…。そんなことはないと思います。

ココナツオイルの本来の命といいますか、有効な成分、力を知っていれば、また「発酵」という事を理解しているならば、手作りの良さと安全性は分かるのではとは思います。

ただし、確かにどんな非衛生的な環境で作っているかわからないし、何か混ぜていたり、古い物を使ったり、火を入れているのに非加熱だ、というような嘘には騙されたくない、だから認証は必要、ということなのだとは思います。

この他、乾燥圧搾法溶剤抽出法という製造法もあります。熱を加えて乾燥させたココナッツは、油が抽出しやすいそうですが、熱によりココナッツに含まれる酵素がこわれやすいということです。
これらの製法で作られたオイルの香りは非常に豊かで甘い香りがするそうですので、ココナツは熱を加えることで香りが高まることが判ります。我々のオイルは、ほんのりとしか香らず、いわゆるココナツらしい南国の香りがしないので心配でしたが、これで理解ができました。

もう一つの溶剤抽出は、圧搾した後の残りをさらに溶剤に浸出させて油をとる方法だそうです。さらにそれを精製して溶剤を除去するということです。

私たちはこの絞り粕は近所の子ども達用のお菓子にしていますが、確かにまだココナツのにおいも少しあり、油脂分も残ってます。ちなみに、この「粕(かす)」ですが、おからのようで、繊維がいっぱいで栄養もありそうなのに捨てるのはもったいない、と思っていたら、「ココナツファイバー」と言って有効に使われているそうです。

本当に余すことのないココナツですね。